またもや大参事、軽井沢でスキーバスが転落、前途ある若い命が失われた。
心からご冥福をお祈りしお悔やみ申し上げます。
国交省は早速、抜き打ちの監査をやったり、自動ブレーキの義務化や監査業務の民間委託をする方向を示している。
ちょっと待て! 監査を厳しくしたら事故は減るのだろうか? 確かに備え付けられるべき帳票が無かったり、運行記録の記載があいまいだったり、
その程度の管理もできないで、安全が確保できるか?と云う意見も有ろう。
私もあそこまで管理がいい加減な会社を放っておいて良いとは思わない。
しかし事故は帳票が不備だったから起きたのではない。
バス会社に対して問われるべきは、ドライバーの採用と研修があまりにいい加減だったことだろう。
脱税や無駄遣いの会計監査と違って、交通事故など、会社もドライバーも起こしたくて起こしているのでは無い。
監査を厳ししくしたからと言って、事故は減らない。
例えば、緊急抜き打ち監査で、「休憩場所の記載が無かった」事をとんでもない事のように叱責していたが、道路を使う以上
時間の読みはあくまで参考程度にしかならない。特に雪道はほぼ100%渋滞が起こる。そんな時は今度は運行管理者に報告して変更しろと云う。
ここにまた、矛盾がある。渋滞があれば当然臨時でトイレ休憩が入る。バスのトイレ休憩など通常15分から20分だ。
その間にドライバーは乗客の確認。車の点検、記録簿の記載、もちろん自身だってトイレにも行く。
それに加えて、休憩場所や経路の変更を管理者に連絡? ボタン一つ押せばつながるならまだしも、いちいち連絡などしていては
つかの間の休憩すら取れない。加えて「シートベルトの装着点検」をドライバーに嫁す案もある。渋滞で全体の工程も押してくる。
これこそ連絡しなくてはならない。
どこで休むとか、経路を変更するとかは、道路事情に合わせてドライバーに任せるのが一番。連絡は落ち着いてからでよいのでは?
どこまでドライバーをイジメれば良いのだろう?
死者に鞭打つようで悪いが、今回の事故原因は単にドライバーの大型バス運転未熟。その原因として、バス会社の採用研修の無責任。
これしかない。
そして、今後事故を無くすためには、監査を厳しくしても何の役にも立たない。自動ブレーキを義務付けても、費用対効果に疑問。
もっと変えるべきことがあるでしょ?
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